[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
懐かしい時間
両親が海外旅行に行くというので、お留守番をしている祖母に会いに久しぶりに実家に帰りました。大阪に嫁いだ姉も帰ってきて、両親が出発する前日、久々に家族5人で食卓を囲みました。
振り返ってみれば、私の人生(まだ語るには短いけど)一心に走り続けてる日々、本当に家族のことを大切にできてるんだろうかと自分に問いてみる。
こうやって側にいて、笑ってることが一番の家族想いなんだろうな。
なんて思いながら母のすき焼きを頂きました。
私たち姉妹も随分頼もしくなったもんです!
特に姉(笑)。やっぱり主婦なんですね...。と妹は感慨深かったです。
早朝、両親をみんなで送り出しました。
その夜、おばあちゃんにミネストローネを作ってあげたら、とてもお気に召したようで、「美味しい。はいからな雰囲気でいいわねぇ。」と喜んでくれました。家のおばあちゃんはとても素敵なのです。江戸っ子です。
お仕事があるので、今日は一人暮らしのお部屋に帰ってきてます。
確かに、実家に比べると自分の好きな物ばかりだし、生活感というか、家族感がないし、はいからな生活送ってるんだなーと実感。ま、当たり前かな。
実家を出て、駅までの道すがら、通学路だった歩道橋を渡ります。
登り切った時、遥か彼方に母校である小学校の校舎の頭が見えました。
「行ってみようか。」
思い立ったらすぐ実行な私は、その足で駅へ向かわずに母校である小学校へ歩き出しました。
いつかの日に通った通学路は、秋の白いくらい眩しい日射しの中で、思い出の1シーンのように見えました。知らない住宅が随分増えていたけれど、それでも昔見た景色のように大きな柿がたわわに実り、キャベツや長ネギが収穫の日をすぐにでも迎えられそうな程大きく育っていました。
こんなこと書くと田舎っ子だって分かるよねー。そう、でもやっぱりね、どんな都会の景色を見ても、私はこういうのどかさが好きです。
しばらく歩くと、校庭。
「懐かしいわぁー。」
じーんとしちゃった。
あんなに大きく見えてたブランコが、こんなに小さい。
私たちが高学年の時できた新品の色鮮やかなジャングルジムが、雨や風や、子供たちの手のひらでもう淡く景色に溶けている。
道理で大人になる訳だな。当たり前のことが胸にふわっと広がって、嬉しいような、懐かしいような、切ない気持ちになりました。
丁度チャイムと共に体育の授業が始まったので、少しだけ見てました。
グラウンドを走る姿にいつかの自分を探していました。
マラソンをしている子供たちは元気に砂を蹴って、その「ジャッジャッ」という音がなぜがとても懐かしく思いました。上がった息を小さなからだいっぱいに吸い込んで一生懸命走る姿がとても爽やかでした。
大人の足取りとは違う、軽い音。まだ天使の成分が半分混ざってるようです。
時は流れるんだな。あの日の私は、今の私を見て何ていうんだろう。
「もっと、素敵な人間になりたい。」純粋に心からそう思った。
振り返ってばかりいるのは良くないけれど、時々、来たいと思いました。
心が疲れたとき
人の痛みが分からなくなったとき
価値観に迷うとき
自分を見失ったとき
霞んで見える景色にもう一度色を取り戻してくれる
季節の匂いを胸いっぱい吸い込める場所へ
ふるさとへ帰ろう
世界中のどこよりも、
「ふるさと」はそれぞれにとって、
巣立って走り続けた日々がある程に、
大切なことを教えてくれるんだと感じました。